ランチタイムがもっと特別な時間になる│[小説]ランチのアッコちゃん/柚木麻子さん


ずっとタイトルは知っていたけど手に取っていなかった一冊を、ようやく読みました。
2014年本屋大賞ノミネート、今は文庫化もされた、表紙からかわいい作品です。





発行部数12万部を超え、著者を一挙に若手人気作家へと押し上げた注目作がついに文庫で登場! 
彼氏にフラれて落ち込んでいた派遣社員の澤田三智子は、畏怖する上司、通称“アッコ女史"こと黒田敦子部長から突然、一週間のランチ交換を命じられる。アッコ女史の風変わりなお昼のコースを巡るうち、自然と活力が湧いている自分に気づいて……。表題作ほか、「読むと元気になる! 」と絶賛され、本屋大賞にもノミネートされたビタミン小説。  (Amazonより) 




表題作を含め、短編が4つ収録されています。
どれも比較的短くて、あっという間に読み終わります。


素直に読めば、前向きになれる系のストーリー
「ビタミン小説」とのことですが、どうなんだろう…?前に柚木さんの「けむたい後輩」を読んだ時にも思ったんですが、今割と元気がある人は素直に楽しめると思うんですが、ちょっとひねくれた状態で読むと、全部うまく行きすぎてちょっとしんどいな〜っていうのが素直な感想です。

「アッコちゃん」はなんでもできすぎたし、問題解決がeasyすぎだし、「こんな人職場にいたら絶対妬く!」って思ってしまう。笑
面白いし、私もサクサク1日で読んじゃったんですが、私みたいなタイプが読むとなんとなく「本の中の人たち羨ましいな〜」みたいな気持ちがモヤっと残るかもしれません。

素直にストーリー受け入れられる人にとっては、ストーリー展開はすごくテンポもいいし、読みやすくってパワーを貰えると思います。

「ごはん」はやっぱりどれも美味しそう!


食べ物をタイトルに冠している小説ですから、楽しみなのは出てくる「ごはん」ですよね。主人公が「アッコちゃん」から教えてもらって行くお店は、どこも想像するだけで素敵で、そして美味しそう。

社会人になったら特に、ランチタイムって特別だと思います。社食とかの場合もあるかもしれませんが、同僚と一緒に、または1人で、お弁当を食べたり、オフィスの近くの美味しいお店に食べに行ったりするのって、唯一の息抜きだろうと思うし、お腹を満たすと同時に心のパワーもチャージする時間、みたいな。

「1日3回のご飯タイムは自分に刺激を与えるチャンス」みたいなことが、私が最近弱っているのは 毎日「なんとなく」食べているからかもしれない に書いてあったけど、ご飯タイムを大事にしたいなって思える小説でした。

柚木さんの小説は、モヤっとしちゃうこともあるけど面白いし、また別の作品も読んでみようと思います。やっぱり女性作家さんですし、女性の描き方が鋭い&女性に受けそうなストーリーが上手な印象の作家さんでした。
おしゃべりはオンラインで。

おしゃべりはオンラインで。

色んな人に会いたいけど、なかなか全員には会えないので。 Web系女子の端くれとして、オンラインで勝手におしゃべりすることにしました。

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